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<title>鈍感力</title>
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<description>確かに「なるほど」と思える一節は多いです。

なんでもかんでも気にしすぎてもしょうがないんですよね。

サラっと読むには良い本かと。１．内容
今は無き『ＰＬＡＹＢＯＹ日本版』（集英社）２００５年７月...</description>
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確かに「なるほど」と思える一節は多いです。

なんでもかんでも気にしすぎてもしょうがないんですよね。

サラっと読むには良い本かと。１．内容
今は無き『ＰＬＡＹＢＯＹ日本版』（集英社）２００５年７月号から２００６年１１月号に掲載されたエッセイを加筆訂正したもの。主旨は、「鋭いとかシャープであることだけが才能ではありません。それ以上に、些細なことで揺るがない鈍さこそ、生きていくうえでもっとも大切で、基本になる才能です。／そしてこの鈍感力があってこそ、鋭さやナイーブさも、本当の才能となって輝きだすのです」（ｐ２３５）。このことを、著者の体験や、医学的知識をちりばめて、あらゆる状況に基づいて（ガンから職場まで）書いたものである。
２．評価
たしかに、この本に書かれているような、ある種の「鈍感力」は必要だと思う。内容も興味深かった。ただ、医学博士のエッセイとしては、表現としていいのか疑問に感じるところがあった（ｐ７２〜７５の睡眠薬についてはその通りかもしれないが、実際にはアルコールよりはましで、よく処方されているらしい。また、下痢をしなかった（其の七）ことにつき、「鈍感」という表現は不適当に感じた（微生物がある、とか、他の表現ではないか、と感じた））。以上、エッセイとしては優れているが、（医学博士の文章に不遜なのは承知だが）医学的知識としていいのかは若干疑問に感じたので星１つ減らして、星４つ（著者は、「所詮素人の戯言」と考えてくださればよい）。「失楽園」けっこう、「愛の流刑地」けっこうです。
本書も、「普通の作家」が書いたものであれば、何も問題は無かったでしょう。

しかし、いくら現場を離れたとはいえ、巻末のプロフィールにしっかりと「医学博士」という肩書きが書いてある以上、読者は本書の中で繰り返し述べられる「鈍感力」なる言葉に、医科学なデータや具体的な訓練方法を期待してしまいます。

著者が作家として売れたいだけなのであれば、これからは「医学博士」という肩書きは外して執筆した方がよいでしょう。カナダの医学者セリエは、慢性の持続するストレスによって胃潰瘍が生じることを証明した。
セリエは、モルモットを暗くて狭いところに閉じ込め、絶えず棒などで突っつくなどの不安を与え続けた。
これを続けるうちにモルモットの消化器官に潰瘍ができた。
まったくすごい実験をやり遂げたもんだ。
まぁ、おかげでノーベル賞受賞となったわけだが。。。
ストレスを溜めない鈍感力が健康の秘訣というわけだ。著者は本書で敏感と鈍感で言い分けていますが、著者が言う鈍感とは鈍感すぎず敏感すぎずといった感じの意味なのでここでは中庸という言葉の方が合っているでしょう。

ただしその中庸さを得るための手段が本書には書いてなく、ただ素直であれ、叱咤を気にしないこと、何度も訓練することなど曖昧であり今までとは違った新たな実践的な方法などは何一つ記されていません。

また書いてある内容の殆どは、一般的な統計データを参考にしただけだったり、著者の知人が体験した数少ない症例から「自分は〜だと思う」と結論付けたりというような信憑性に欠ける話が盛りだくさん。
著者の考え方も自己中心的なところがちらほら見え、なんというか詰まらない本でした。
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<title>欲情の作法</title>
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<description>で書いてありますよね。確かに、最近の男子諸君は引っ込み思案で中性的な感じが流行しているので、ある面では、どんどんアタックしてもいいんじゃないかなあと思いました。これはなぜか書店で手に取っているのは大...</description>
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で書いてありますよね。確かに、最近の男子諸君は引っ込み思案で中性的な感じが流行しているので、ある面では、どんどんアタックしてもいいんじゃないかなあと思いました。これはなぜか書店で手に取っているのは大人の男性ばかり、しかも、なんとなく恥ずかしげに手に取られているのが印象的。読んでみて衝撃？、あの渡辺淳一さんが恋愛マニュアルを書かれていたのか？という内容。求める性（男性）求められる性（女性）の根本的な違いを淡々と解説しながら、男性がふられるのはあたりまえのこと、女性が相手を選ぶのはたった一人を選ぶ行為できわめて慎重になる、そのように生物的にできていると解説される。だから男女双方とも相手の意思決定のメカニズムを理解しないといけないと書かれていた。
誘い方、誘われ方のマニュアルも文学者が書くと大変美しく、高尚な行為に見える。『男というもの』『夫というもの』に書かれたことを、テーマに合わせて整理し直ししただけにしか思えません。
その意味で新しい情報が得られないことが残念です。女性の気持ちとか考えず自分勝手な気がする内容でした。 私、かつては渡辺先生の大ファンでした。もっぱら、医学界が舞台になった小説にぞっこん。渡辺作品は、ことこまに表現してあるわけではないのに、「この男となら、堕ちるところまで堕ちても仕方がない」と思ってしまう男性いっぱい登場していました。どうしてここまで女心がわかるのか。海も山も乗り越え、さらにはずいぶんその道（？）に投資もしてこられたのだろうなあ…などと、よけいな心配もしたものです。
 だからこそ、この本はショックでした。何、これ？ そのへんの三流雑誌に掲載された低俗なノウハウ本みたいじゃないの。
 もう、現場（？）から離れちゃったから、単なる自分勝手な願望を書いただけ？
 いずれにしても渡辺先生だけには、こういうの、絶対書いてほしくなかった。
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<title>戻り川心中 (光文社文庫)</title>
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<description>短編集ですが、全くはずれがありません。
まさに珠玉の言葉にふさわしい短編集です。
大正時代の空気をこれだけ再現してみせる力量には感服です。

連城三紀彦の入門者にもオススメします。
詳しい個々の内容...</description>
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<![CDATA[
短編集ですが、全くはずれがありません。
まさに珠玉の言葉にふさわしい短編集です。
大正時代の空気をこれだけ再現してみせる力量には感服です。

連城三紀彦の入門者にもオススメします。
詳しい個々の内容については前の方が記載していますし、
ネタバレになるので書きませんが、
このシリーズは「夕萩心中」という本に引き継がれますので、
気に入った方はそちらもぜひ。

何度繰り返し読んでも飽きのこない、すばらしい本です。
花がモチーフの短編ミステリー集。
いずれも、大正末期から昭和初期が舞台だが、あまりに雰囲気が良く出ていて、
思わず作者の年齢を確認してしまった(今年還暦を迎えたばかり)。
よく考えたら、およそあり得ないプロットなのだが、
筆力で（それも自然に)読ませてしまう。
それと、いずれも動機が最大のポイントなのだが、ちゃんと
手がかりや伏線が置かれているのが「本格」的。

加えて練達な筆致に、一読、巻を措く能わず、で一気に読了。
それにしても、この人の文章は美しい。
詩的で情緒纏たる描写とはこのこと。

文学の香り高い本格物として稀有な作品、と思う。◆「桔梗の宿」 

 死体が握っていた一輪の白桔梗。 
  
 二つの殺人事件を繋ぐこの花は 
 〈ダイイング・メッセージ〉なのか、 
 あるいは何かの〈見立て〉なのか？ 

 結末で浮かび上がるのは、犯人の巧緻な 
 策略ではなく、哀しくも切実な動機だった…。 


 人の行動が自分の想いとは裏腹に作用し、まったく 
 望まない構図に収斂させられてしまうという悲劇。 



◆「桐の柩」 

 男と女の何重にも捩れた情念の交錯、そして 
 「柩」と「死体」の関係における逆説的な着想―。 

 やくざの世界という舞台設定と骨絡みの 
 トリックの鮮烈さに眩暈すら覚えます。 



◆「白蓮の寺」 

 幼少の記憶に焼き付けられた凄絶な母の姿。 
 果たして母は、父を殺したのか？ 

  
 自らの「記憶」に翻弄された主人公が最後に直面するのは、寄って立つ 
 現実が崩れ去るが如き「真実」と愚かしくも美しい人の情念です。 



◆「戻り川心中」 

 二度の心中未遂事件で、二人の女を死に追いやり、 
 その情死行を歌に遺して自害した天才歌人。 

 彼が求めていたのは何だったのか？ 


 我々は「作者」と「作品」の間に密接な 
 関連性を見出さないではいられません。 

 そんな思い込みこそが本作の犯行の不可欠な要素となっているのです。 

 犯人が狂おしい妄念を燃やして描き出した幻の花。 
 彼は自らの命を賭すことで、決して色褪せない永遠の花を手にしたのです。 
連城氏を叙情派作家の代名詞として定着させた花をテーマにした短編集。特にタイトル作は、映画化、TV化もされ代表作とされている。

「藤の香」は昔懐かしい代書屋を取り上げて、代書屋を通して様々な想いを交わす色街の女達の哀感を描く。「桔梗の宿」は作中にも触れられているように「八百屋お七」に題を取ったものだが、作者独自の世界を構築するまでには至らなかった。「桐の柩」はあるヤクザの粋な行動が実は保身のための矮小なアガキだったというユーモア・ミステリ向けの題材だが、これを叙情的に描く作者の力量は皮肉でなく見事。「白蓮の寺」は自身の幼い頃の記憶に残る母親の殺人場面と火事の場面の謎を探るため、過去を辿って行くうち自己の意外な運命を知るという鮮やかな構想の作品。「戻り川心中」は心中未遂の上、蘇生した菖蒲に自身を重ねて傑作歌集を残した歌人の謎を追う話。生物学的に枯れた花が蘇生する筈はないので、もとより本格風には書けない。これを読み手に語る順番と叙情性とで一編の物語に仕上げるあたりが作者の手腕か。

謎の焦点を物理的なものから人間の機微に変えて新しいタイプのミステリを構築した傑作短編集。藤の香，桔梗の宿，桐の柩，白蓮の寺，戻り川心中の５篇からなる花葬シリーズ。
約60ページ／篇なので，短編というには長めですが，どの作品も独自の香りを放ち，しかもよく練り上げられた力作揃い。
９割がた真相が判りかけたと思った瞬間に，全く異なった哀しく美しい人間ドラマが
現れる演出は，ただただ見事と言わざるを得ません。
「我が国のミステリの歴史において，最も美しくたおやかな名花である。流麗な文章，
纏綿たる情緒，鮮やかなトリックが，恋愛小説と探偵小説を両立させ，読者を底深い
酔いへと導く。」との解説にも，誰もが納得することでしょう。

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<title>遠き落日(上) (集英社文庫)</title>
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遠き落日は文庫本に成る以前、文芸誌「野生時代」に、掲載された渡辺淳一氏の伝記小説である。もちろん、単行本になった時も、文庫本になった時も購入してしまった。恋愛小説あるいは、男女の揺れ動く心を描く事を得意とする作家が、この人物の姿をを是ほど深い余韻を持って、見事に書くとは思わなかった。渡辺淳一氏は、シュテファン・ツワイクを超える作家かも知れない。それ故、単純な投稿者は、真面目に作家渡辺淳一先生の、他の小説を含めた、乃木稀輔や日本初の女医の生涯を綴った伝記小説を読む事になった。

野口清作は、貧しさと火傷による身体障害をバネとして、貧しい寒村から医者を目指して果敢な努力と燃える様な情熱で、明治という時代の一つの象徴的な偉人伝の人物である。野口英世は、小学校の図書室には必ず有る本だ。偉くなりたいと言う一心で、清作は努力した。勿論、その素質も十分にあった。しかし、ここに描かれている様な浪費癖は、読むまであまり知らなかった。恐らく、著者も書かれているような、幼少期からの貧困がその原因であったろう。「金を持っていると不安になって使わずには居られない」、およそ、貯金する等という事は、金持ちの発想方法であって、清作のような、子供時代から極端に貧しい人間には、貯金して金を貯めるなどと言うことは、想像だに出来ない事であったのだろう。しかも、その金使い方は桁外れで、金に怨みがある、と、謂わんばかりの凄まじい使い方なのだ。

おそらく、我々、平成の日本人には、明治の日本人を理解できないのでは無かろうか？明治人は、何かスケールが大きい。そして、何ら劣等感を抱く事無く、海外に雄飛する気概を持っていた。中江兆民、新渡戸稲造、鈴木大拙、新島襄、星一、岡倉天心、南方熊楠、北里柴三郎、鈴木梅太郎など、幾多の日本人の名を高からしめる、秀でた独立心旺盛な先達がある、野口清作もその一人である。光学顕微鏡しかない時代に、黄熱病ウィルスという、電子顕微鏡レベルの謎に挑戦し、黄熱病で倒れた野口英世は、開国して間もない日本国の青春時代に、大いなる夢を懐いて生き、苛烈に過ぎ去った。わたしは、たとえ、人間の欠点がどうであれ、逆境の中から強い信念と努力により、夢に邁進した野口英世に、深い尊敬と、強い親愛の情を、懐かない訳にはゆかないのである。笑える所 イライラする所 感動する所

総じてずっと配しながら読んでました。
特にお金の使い方に。
論文の発表に。

この本を読んで本が好きになりました。上下巻一気に読みました。いや、凄い。野口英世は、本当に凄い。強烈な個性と、信じがたい努力。こんな人が日本にいたとは知らなかった。言葉では言えないくらい、感動した。野口英世は実に実に凄い。波乱に満ちた人生である。猪苗代から医者を目指して上京し、
さらに学者となるために、ほとんどアテのないアメリカに単身渡米し、
苦難を乗り越えて世界的な学者となっていく。
今の我々に彼のような生き方ができるであろうか。

自分の故郷、さらには日本の医学界に見切りをつけて無謀ともいえる
アメリカでの彼の生き方は我々に勇気を与えてくれる。

若い人にとって、この本は勇気を与えてくれるものだと信じる。
日本でダメなら世界があることを教えてくれる。日本国民はこれほどでたらめな人物がお札になって、毎日その顔を見ていることを知っているのだろうか。周囲の人たちから借金しまくり、郷里の友人が無理して作ってくれた金までも遊興で使ってしまう。結婚の約束で借りた留学費用さえも使い果たし、婚約者を平気で捨てる。最初からそのつもりだったのだろう。これほどの人物なのだから、不遇のうちに死んでも天罰だし当然だとさえ思う。

しかし努力と集中力も並みはずれていた。この美点だけをとってみれば典型的な東北人である。また野口は農民の出身だが、維新後間もない会津若松で学んだこともあり、おそらく会津武士道の影響を受けているのだと思う。恩師のフレキシナー博士は野口の狂人的な仕事ぶりを評して、「何か宗教的な背景があるのだろう」と語っている。

最初は、野口のあまりのでたらめぶりに憤慨しながら読み進めていった。高峰博士のようなニューヨーク在住の良識ある日本人たちが、野口を避けたのは当然のことだった。しかし野口が次第に追い詰められていく様子に、いつしか同情している自分に気がついた。ガーナで亡くなる少し前、研究に疲れた野口が、「おっかあ、あさりの味噌汁が食いてえ」とつぶやく場面では思わず泣いてしまった。野口は彼の人生をまっすぐに駆け抜けて、去っていったのだと思う。読後、ほんのちょぴり彼のことが好きになれた。いい就職先が見つからず悩んでいるフリーターの青年たちに読むように薦めたい。
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<item rdf:about="http://c-book-006.book-fun.com/detail/05/434441005X.html">
<title>愛の流刑地〈下〉 (幻冬舎文庫)</title>
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<title>愛の流刑地〈上〉 (幻冬舎文庫)</title>
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<description>トヨエツ氏としのぶちゃんの映画に感動して原作を読んでみました。

感想は・・・う―――ん。

性描写、しつこいです。少し変態かも。
後、二人が出会ってから事件、裁判、収監・・・と時間系列で話が流れて...</description>
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<![CDATA[
トヨエツ氏としのぶちゃんの映画に感動して原作を読んでみました。

感想は・・・う―――ん。

性描写、しつこいです。少し変態かも。
後、二人が出会ってから事件、裁判、収監・・・と時間系列で話が流れています。
少し冗長に思える流れです。
してみるとこの原作を映画化した構成スタッフはかなり上手かったんだなと実感しました。
まず最初に事件があって、時間をさかのぼるようにして話を作っていきましたからね。

良かった部分は・・・冬香が旦那さんを拒絶する心理状況ですか。
最初から好きじゃなかったんだなあ・・・となんとなく。
ああやって仮面な夫婦生活を送っている方も多いだろうなあという感慨が残りました。

あと村尾さんのラストの台詞は映画版より原作の方が何故かしっくりいきました。

以上、女の感想です。渡辺淳一の小説で初めて読んだ作品です。特に後半は、異性ながら菊治の心境が痛いほどよくわかり、涙が止まりませんでした。リアリティに富んだとても哀しいお話でした。「男が女を快くしないことは罪ですが、死にたくなるほど快くすることは、さらにさらに大きな罪なのです」
 この一文が、『愛の流刑地』のテーマである。もちろん、だから女をあまり快くさせ過ぎるなと言っているのではない。むしろ、女を快くすることを軽視する世間の風潮への警鐘を鳴らしていると言ってよい。
 セックス至上主義的な主張に、反感を感じる人も居るだろう。だが、菊治と冬香の濡れ場を繰り返し繰り返し描きながら、次第に女として開花していき、やがては死に引き付けられていく冬香の描写はさすがに凄い。前半の二人の逢瀬の描写の積み重ねが、対比として後半の菊治の孤独感を際立たせる。この筆力はさすがである。
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<item rdf:about="http://c-book-006.book-fun.com/detail/07/4062748215.html">
<title>秘すれば花 (講談社文庫)</title>
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<description>「秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず―。秘めるからこそ花になる。秘めねば花の価値は失せてしまう…。」とあるが、『風姿花伝』には「秘せずば」ではなく「秘せずは」とある。また、佐伯晶『秘曲』（表紙が...</description>
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「秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず―。秘めるからこそ花になる。秘めねば花の価値は失せてしまう…。」とあるが、『風姿花伝』には「秘せずば」ではなく「秘せずは」とある。また、佐伯晶『秘曲』（表紙が少し似ている）の副題にも「秘スレバ花ナリ、秘セズハ花ナルベカラズ」とあり、「秘めるからこそ花になる。秘めないことは花ではない。」という現代語訳の方が正しいのではないか？ 超高密度小説（本自体は大して厚くはないが…）『秘曲』は終始この謎の言葉に貫かれており、特にラストはこの言葉に作者身が作った言葉が続いていて、余韻が残る。杉本苑子『華の碑文』、瀬戸内寂聴『秘花』と共に、これら四作を併読すれば趣があると思われる。 表題の言葉には、「隠されたところがあればこそ、花としての価値が生まれる」というすぐに分かりそうな意味に留まることなく、「普段は極力見せないようにしておいて、ここぞというときに開示することによって、大きな効果を引き出す」という戦略的な方法論としての意義が含まれる。この方法論は、「能」という一分野だけでなく、広く一般に有効な考え方である。本著には、そのように数百年前の「能」を通じて得られたノウハウを、現代に生きる私たちにとってむしろ新鮮なイメージを持った「人生訓」として受け入れることができる例（意義の解釈）がいくつも掲載されている。まさに、温故知新の書である。「秘すれば花」このフレーズの独特の響きがとっても艶があって、いいですよね。人間の才能と、それを生かす修行のあり方、花のある存在として活きる事とはどのような事なのか。一瞬たりともとまることの無く移り変わり彩りを変えてゆく花の命のように、人生の花のあり方は変化するという、深い人生の書です。武士道や葉隠れなどとはまた趣は違いますが、どちらも今の私たちにとっても役に立つ人生の指針かもしれません。花を知る 花を悟る 花を極め 風を会得し、花を伝える秘すれば花 秘せずば花なるべからず人生、花も実もある生き方をするためには、どのような心得、嗜み、修行が必要なのか、、本当に花のある人生の指針として、オススメなのです。
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<item rdf:about="http://c-book-006.book-fun.com/detail/08/4087495779.html">
<title>遠き落日(下) (集英社文庫)</title>
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<description>野口英世がアメリカで成功を収め、日本に凱旋帰国し母親のシカに親孝行するところは感動しました。また海外に出てからの野口英世について考察も含め詳しく書かれており、大変野口英世に興味を持つことができました。</description>
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野口英世がアメリカで成功を収め、日本に凱旋帰国し母親のシカに親孝行するところは感動しました。また海外に出てからの野口英世について考察も含め詳しく書かれており、大変野口英世に興味を持つことができました。
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<item rdf:about="http://c-book-006.book-fun.com/detail/09/4122037654.html">
<title>男というもの (中公文庫)</title>
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この本の題名は「男というもの」ではなく「私（作者）というもの」としなければならないだろう。下衆でいつも頭の中は性交の事を考えている事が、「男」であれば普遍的で許されるという老人の偏見をまき散らすのはやめて欲しいものだ。 一般論的で平均的に男性をとらえすぎている。が、読んで参考になり、損は無い本だと思います。しかし、これをマニュアルに女性が男に対すると失敗することもあるのではないでしょうか。世に例外なきはないからです。

 結婚について書かれた箇所があり、以下は私が感じたことです。

 著者は『現代の結婚制度は時代の変化に対応しきれず、さまざまな歪みがでてきている』また『愛もないのに結婚生活を続けるより、本当に好きな人を正直に懸命に愛するほうが真の倫理にかない、人間として真実の姿なのではないか』としている。
 これについては、男性をどう考えるかを云々するのは良いが、如何なものかと思います。結婚生活には、第三者(子孫、両家の両親、縁者、友人)が関係し、社会と関わりをもって成り立っているのであるから。特に子供に対しての責任を放棄して、愛人の元に行ってしまうのは(渡辺氏著書『愛の流刑地』の主人公冬香のように)、ほとんどの動物もしないことなのではないでしょうか。著者は『人間は高度化した近代文明とは裏腹に所詮動物であり、他の生物と変わらぬ雄と雌なのであ。本来生き物として持っているはずの雄と雌の命の輝きを、取り戻したい』としています。人間は動物であり、遺伝子は利己的に存続し続けたいのも納得できますが、しかし動物も子供が動物として生活できるまで育てるように、子供が人として一人前になるまでは、せめて自己を律し、結婚生活を営むことが、人間社会の未来を作っていくのではないでしょうか。
 私が男性であるから解かるのですが、著者の言うように男は概してその本能により浮気性であるのは事実。だからこそ、将来の世を想い、欲の赴くままではなく謙虚と我慢と犠牲も必要かと思います。
 なにより、最善は配偶者を愛することとその能力、無い場合は努力なのではないかなと思いました。
エセ文学者の著者が男の姿(主に性的嗜好)を語ろうとしたもの。この著者は作家になってから、男女の性愛にしか興味がないので、自然に話はそちらの方向に行く。話の内容は男にとっては"ありきたり"の物で、本にする意義が感じられないが、女性レビュアの評判が良いのと解説を担当しているのが俵万智氏と言う事から女性向けの本と言う事であろう。

だが、騙されてはいけない。本書の内容は著者の妄言であって真実ではない。確かに人間も生物の一種であるから、生殖の問題は避けて通れない。しかし、男は年柄年中"性"の事を考えて行動して訳ではない。男同士で良く言われるのは、「二十代までは女性に興味があるが、三十を過ぎると男同士で遊んだ方が楽しい」と言う事である(例外もあるだろうが)。著者はだからこそ、中年を過ぎても男女間の性愛が必要と言う立場で本書や他の本を書いているが、それはハッキリ言って気味が悪い。自然界では、人間を含む一部の霊長類を除くと、生殖能力を失った生物は死ぬ。人間だけが、その後も長生きするのである。この後半生をどう過ごすかという点は人間にとって重要な課題だが、著者は常にその答えを性愛に求めるのである。「人間らしい生き方=男女の性愛」という図式が固定観念として頭に刷り込まれているのである。幅広い生き方を排した偏狭な思い込みである。

どんな本を書いても、結局は男女の性愛にしか話を落とせない著者の下劣さが出た作品。 今この書評に目を通しているあなたも、この書評を書いた僕も，ともにヒトである。サルやウマと違って本を読む．世の多くの本には，ヒトの心のことが、まま書いてある。ままどころではなくて、心の動きは文学の大きなテーマであり、特に性はもっとも奥深い主題のひとつとされている。「性を書けなくて、文学の大家とは言えない。特に、女の性の奥深さを書けなくては」とは、よく言われることだそして、典型例として源氏物語がよく引き合いに出される。光源氏に愛された多くの女性が一人として同じ性格ではなく、それぞれがそれぞれに不幸になるのが書いてある。中身が濃いのに超長編、僕も明石で読むのを中断したままだ。女性を書いた本は、ほかにも万巻ある。それほどに、女性は多様で奥深いということだろう。僕はいまだに女心がわからない。
 ヒトという点では共通するが、男はオスであるという点で、女性と異なる。どう異なるのか。それをズバリ言い尽くしたのが、この本である。僕は男で、この本の最初から最後まで全部同意する。まったくこのとおり、これ以上でも以下でもない、オスという切り口で僕もこうだ。著者に力量があるとしても、文庫本たった一冊328ページで言い尽くされてしまうとは、男とは女と比べてなんと薄っぺらなものだろう。
章立てになっていて、それぞれのテーマについて具体的に書かれてあるのでとてもわかりやすく読めます。
男というものがどんな生き物なのか。そしてそれに対して女はどのようなものなのか。
「男」を説明するには、対比として「女」が登場するのが必然だと思いますが、それぞれがどのようなときにどのような違いがあるのか具体例が書かれてあり理解がしやすい。「なるほどなあ」と思わせられることが多々ありました。
男の現実感と女の現実感、そしてまた双方の浪漫。
男女関係を良好に保つために参考になることが書かれてあるとも思います。
また、渡辺氏の数々の恋愛小説を描く基盤となるデータベースであるようにも思えます。
「絶対愛」という言葉、「結婚というのは、お互いに何もかもさらけ出す日常そのもの」という意味、よく感じ取り、自分にとっての幸福感を形成しなければと思います。?「わたしが『失楽園』で書こうと思ったのは、きわめて高度化した近代文明社会とは裏腹に、われわれ人間は所詮動物であり、地球上の他の生物となんら変わることのない雄と雌なのだという原点が見失われている危機感を覚えたからです」 ???明治以来ヨーロッパ・キリスト教社会の影響を強く受けてきた現代の日本は、「精神的なものを一方的に上位に置き、肉体的なものを下位に見る傾向がすすみ、精神と肉体とは本来一体であるべきなのに、いつの間にかこの2つが分断されてしまいました」。「一夫一婦制は近代社会が作り上げた相当無理のある制度ですが、西洋諸国のように離婚・再婚を繰り返すことにあまり抵抗のない社会では、それなりに制度が人間の本質に合った形に修正されてきたといえそうです」 ???かつて一大「失楽園」ブームを巻き起こしたこの恋愛小説の名手は、何も不倫や離婚を勧めているのではない。ただ、「一人の男と一人の女が生涯を共にし、脇目もふらず一緒にいる形」が「果たして人間を幸福にしたか」ということに「いささかの疑問」を感じ、それはむしろ、人間を息苦しくし、苛だちをつのらせ、生きものとしての生彩を失わせることになった」のではないかと考えている。そこで腕を振るったのが、『男というもの』。男の子の“性の目覚め”から、「処女願望」「なぜ“風俗”に行くのか」「浮気と本気」「絶対愛とは」など、男と女の考え方、感じ方からセックスの違いまで、自らの体験を交えながら徹底的につづった。よりよい愛をはぐくむために知っておきたいことがあまねく網羅された刺激的なエッセイである。（家永光恵）
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<title>花埋み (新潮文庫)</title>
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<description>名作である。本書だけで渡辺淳一の名前は現代文学史に残す価値がある。 
明治時代に生きた荻野吟子の生涯を書いた小説であり、著者の女性を描く描写が冴えている。 
男尊女卑著しい時代に、女医一号となった苦...</description>
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名作である。本書だけで渡辺淳一の名前は現代文学史に残す価値がある。 
明治時代に生きた荻野吟子の生涯を書いた小説であり、著者の女性を描く描写が冴えている。 
男尊女卑著しい時代に、女医一号となった苦闘は、抑制の効いた筆で如何なく書かれている。 
無理解な世間に伍していく力は目をみはる程の強さ。 
明治が産んだ女傑と片付けるにはもったいない。 
本書から多くの事柄を学ぶことが出来る。 
苦闘の前半史から栄光、そして不遇の後半史。後作の『遠き落日』の骨格ともいうべき作品。 
読んで良かった。日本で初めての女医で、日本で初めての女性啓蒙活動家である荻野吟子。しかし、私もこの本を読むまで彼女の事を知りませんでした。津田塾の創設者「津田梅子」、東京女子医大の創設者「吉岡弥生」、共立学園の創設者のひとり「鳩山春子」これらの女性達と同じかそれ以上の実績を残している荻野吟子が何故、後世に名を残せていないかというと、それは彼女の結婚に原因があります。詳しくは本書を読んでのお楽しみですが…。後世の歴史を知っている我々にとっては非常に惜しいことに感じますが、彼女にとっては一番幸せな時期だったのかもしれません。本書を読んで荻野吟子が近代日本における女性の地位向上に果たした多大なる実績を実感して頂きたと思います。日本初の女医、荻野吟子の小説です。
吟子が女医を志し、数多の苦難を乗り越え夢を実現する辺りは読んでいて痛快でした。明治時代の男尊女卑、理解のなさに腹が立ちつつ、そういった差別に果敢に挑み続けた吟子の偉業には心から畏敬の念を抱きます。
ただ、開業し社会地位も認められた中盤から、キリスト教に帰依していく後半部分は、読んでいて辛かったです。今まで築いてきたものを全て捨ててまで飛び込んだ道だったのに、結局吟子が得たものとはいったいなんだったのだろう。
彼女の波乱の生涯と残した功績はもっと認められるべきだと思います。ドラマ化しても十分興味を持たれる題材ではないでしょうか。 日本初の国が認めた女性医師「荻野吟子」の物語。 １９の時夫から業病（性病）を移され、子供の産めない体になり、離婚したところから彼女の第二の人生は始まる。世間に避けずまれ、家族にも理解されず、当時考えられていた女性としての幸せを全て捨てながらも勉学に励み、３４の時ついには医者になる。しかしこのときが彼女の人生のピークだったのか・・・ その後医者として成功し、社会的地位を高め、女性の地位の向上を目指す運動をし、キリスト教に帰依するまでは良かった。しかし彼女には何かが足りなかった。それは妻であり母であるという当時の女性の多くが手に入れた幸せだった。 その彼女が４０のとき周囲の反対を押し切り自分よりも１３若い彼女を慕う情熱あふれる学生と結婚。数年後、理想に燃える夫に付き従い東京での成功を全て捨て、北海道の開拓に向かう。 長きに渡る過酷な生活。結局夫の理想は挫折、彼女は札幌に向かい医師としての生活を再開しようとする。だがそこで待っていたのは、うすでに「彼女の医者としての知識、技術は時代遅れ」と言う過酷な現実だった。 失意の彼女にさらなる不幸が襲ってくる。夫が病に倒れたのだ。自分が医者であることも忘れ彼女は「何とか助けてださい」と他の医師に救いを求める。そこにはかつての吟子の姿はない。一人の老いた弱い女の姿があるだけだった。 夫は死に、彼女も失意のうちに死を迎えることとなる。結局彼女は子供が生めない、というコンプレックスを最後まで克服することは出来なかった。日本初の女性医師の最後にしてはあまりにも悲しいものだった。２０年前に初めて読んだ時に、勉強に仕事に自分の夢に頑張ろうという大きな力をもらい、非常に感動を受けた本でした。２０年経った今、本棚に大事にとってあった本書を再度読んでみました。その感動と分け与えられたエネルギーは以前のそれ以上でした。１８５１年に生まれ、新しい時代とは言え偏見と性差別の大変厳しかった明治の初め、世間一般には考えることもできなかった「女医」になろうという思い。その実現に向けた強い信念、不屈の魂、そしてその勉強のすさまじさ。私は本当に感銘を受けておりますし、強いエネルギーを分け与えてもらいました。埼玉県妻沼町の荻野吟子生誕之地記念公園に行ってきます。
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<title>光と影 (文春文庫)</title>
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<description>渡辺淳一の初期作品は患者をmaterialと見なし冷徹に観賞している。
軍医の気まぐれで一人はアンプタし（切断し)、もう一人は腕を残した。
そして腕がある凡人が陸軍内で栄達し、アンプタされた非凡な青...</description>
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渡辺淳一の初期作品は患者をmaterialと見なし冷徹に観賞している。
軍医の気まぐれで一人はアンプタし（切断し)、もう一人は腕を残した。
そして腕がある凡人が陸軍内で栄達し、アンプタされた非凡な青年は単なる事務員としての生涯を終えている。当時の医学水準を鑑みればアンプタがスタンダードであって、感染症の問題を考えれば徒に腕を残すわけには行かないわけである。だが気まぐれで腕を残された凡人が、腕のない優秀な人間の何倍も光の射す路を歩く。文字通り人生など偶然の産物でこの青年二人はたまたま軍医の気まぐれで路が別れたが、誰の人生も気まぐれで左右される霧のようなものであろう。
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<title>シャトウルージュ (文春文庫)</title>
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<description>約10年以上前に沖縄の離島で読んだ作者の化身〈上〉 (講談社文庫)以来の
渡辺作品読破でした。なので、まだ失楽園 上   岩波文庫 赤 206-2も愛の流刑地〈上〉 (幻冬舎文庫)も
読んでいません...</description>
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約10年以上前に沖縄の離島で読んだ作者の化身〈上〉 (講談社文庫)以来の
渡辺作品読破でした。なので、まだ失楽園 上   岩波文庫 赤 206-2も愛の流刑地〈上〉 (幻冬舎文庫)も
読んでいません、初心者です（映像の方も見ていない）。

しかし、読破を難儀させる、この執拗さ、しつこさ、になかなかてこずりましたが
どういう結末になるんだろう？と、とても楽しみで楽しみで仕方ありませんでした。

カレッス（快擦）の描写はアダム徳永氏のスローセックス実践入門――真実の愛を育むために (講談社+α新書)を
彷彿とさせました。
パーティの場面は、叶恭子さんの叶恭子・トリオリズムのよう（笑）。

しかし…主人公の情けないコト…こんな幼稚な性交しかできないんじゃ
女もイヤになるわな〜と思ってしまうし、
「更に衝撃の映像が送られてきた」みたいなコトが書いてあるので
どんな調教か？！と思うと、これで衝撃かい！！みたいな感じ。
主人公はただただお粗末な感じですが、月子からの最後のメールは面白かったし
この程度で打ちのめされて傷ついてるんじゃないよ！！と思ってしまう（苦笑）。
あと、結婚したら好きなだけ性交できるって思いもどうかと…（苦笑）

苦笑は絶えませんが、面白かったです！
是非男性に読んでもらいたいな〜と思います☆ だけど他人に委ねてしまっては・・・主人公は完全なＭ男君でしたね。

 著者独特の冷静な文体でフィクションとしては面白かった。

 知識だけの頭でっかちな男が増えているのは事実・・・

 男と女の性の違いを考えさせられる内容でした、性にタブーはないけれど愛する妻を他人に委ねる事にはどうも付いて行けません。全体的に退屈で主人公＆作者の理屈っぽさに苛立つ作品。

団塊世代の奥様方や性の経験が乏しい方々には楽しめるのかも知れない。


なかなか鋭い現代社会への批判となっていてとっても面白かったです。
性に冷淡な妻を調教してもらうべく、ある組織に委ね、毎日その組織から送られてくる映像に日々驚愕と怒りと恐れを感じる若き優秀な医者である夫は、女に目覚めた妻に対して、自分の性の稚拙さを思い知らされるのです。

自分以外の男性たちに、あれほど喜びを感じ、目覚めていく妻を許せないとともに、その反面、強烈なコンプレックスを抱き、自分自身の性愛の技術に不安となり、肉体的にも役にたたない夫。男と女の違いが是ほどまでに見事に描かれるとスッキリしますね。

この本を読んで、女性達は、まさにのとおりなのよと叫ぶ人が多いのではないかと思います。（笑）性について、女の底知れなさに比べたら男は弱いものであり、だからこそ男性優位の社会構造を作ることに躍起になり、科学的分析、論理的思考を駆使し、女に代表される自然的、感覚的な面を押さえ込んできたんでしょうね。渡辺さんもおっしゃる通り、もう一方的な男性による自己中心の性の時代は終わり、いかに女性達を悦ばせ満足させるかによって男性たちが女性たちに選ばれるような時代であるということなんですね。最後に妻から届いた手紙がまた非常に面白かったです。女から見たら当たり前の感覚なのですが、夫はその手紙を読み、なんと鋭く明晰なのかと驚くのですね。その感覚のギャップに、思わず感心してしまいました。まあ、とにかくお読みくださいね。男性も女性も必読の本だと思います。（笑）

この本は一貫して男性の視点から書かれているが、最後に主人公の月子が手紙という形で本音を話す。男性の気持ちを理解したい女性にとっては勉強になるかもしれないが、私は個人的には、全く違う感想を持っている。男性と女性の気持ちにズレがある事は勿論だが、それ以上に、他人を変えようとするよりも自分を変えようとすれば結末は全く違った結果になったかもしれない。心せねばと思った1冊だった。
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<title>造花の蜜</title>
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<description>普通のサラリーマンをやっていればよかった。
３０を手前に年収６００万円。

４０を手前に目の前の３０００万円は、人を信じて失った。

「得たモノ」。それは才能をさらに助長する香りとセンス(のつもり)...</description>
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普通のサラリーマンをやっていればよかった。
３０を手前に年収６００万円。

４０を手前に目の前の３０００万円は、人を信じて失った。

「得たモノ」。それは才能をさらに助長する香りとセンス(のつもり)。
給料日に「ああ、今月も３０万円振り込まれていた」とどこか感謝し、
何の疑いも持たない己の人生を謳歌するアナタに最高の、

まさに最良のドライブ。
「ついていくといい」

陽のあたる世界に飲み明かした一瞬の朝だけさらけ出せる人種や
国籍を不明にし住居を持たない人種との邂逅が金を生み、金を溶かす。
ドロドロを知ると、さらさらに憧憬を抱く。
「ついていかないほうがいい」

この物語は、結局「乗せられてしまうんだ。悪は制裁に値するからね。警察をきちんと頼らなければいけない」。

「甘いんだよ。ハンドルは自分がにぎるんだ！！」

・・・・・・とりかえしがつかないんだ。
いい大人になって知らない人についていってしまうんだから・・・・・当初はありきたりな誘拐事件でなぜこんなに厚い本なのだろう？と思いながら読み進めるうち
に、その裏でとんでもない事件がおきているとは全く読めませんでした。
常に裏切られる展開に、確かにページをめくる手が止まりませんでした。
現実的ではないとの見方もあるとは思いますが、人が死にまくるミステリばかり読む事を考え
れば、こういった清涼感のある小説が売れる事は本好きにとってはうれしい事だと思います。
この本を自分たちが選ぶ文芸大賞にした某電鉄系書店員の方々に拍手を贈りたいと思います。先が読めない誘拐事件を描いた作品で非常に楽しめた。序盤でまず誘拐事件が発生し、誘拐された側の視点で事件が展開される。犯人は身代金を要求せず、お金を払いたいなら金額をそちらで決めろという目的が分からない要求や、身代金の受渡場所が意外な場所だったりと、斬新は発想がおもしろかった。中盤からは犯人側の視点で誘拐事件の真相が描かれるのだが、最後まで誘拐事件の真の目的が分からない展開や一人の青年の葛藤など、読み応えがあった。終盤は最初の誘拐事件から1年後という設定で新しい誘拐事件が発生するのだが、この事件の真相も盲点をつくような発想で最後まで楽しめた。誘拐をテーマにした小説ではありますが、展開そのものとその大胆さからして“誘拐して身代金を奪う”という過程を描いて犯人と警察の緊迫したやりとりを読ませるオーソドックスな誘拐小説のパターンとは違います。
子供が誘拐されたものの身代金を要求してこない犯人。「身代金の要求はしていないのだから誘拐ではない」と嘯く犯人の在り方に、まず読者は興味を煽られます。
しかし物語は犯人たちや被害者らの過去や思惑を投影しつつ、展開のスピードを徐々に徐々に上げて行きます。中盤から現れる、犯人グループに合流させられる(合流せざるを得なくなる)一人の若者の葛藤する様の描写は見事。実はここの部分がメイン・テーマであり、そしてそこに絡めた展開で我々が想像しえなかったひとつの帰結を見ます。
全体のストーリーが大胆すぎて“出来すぎた作り”という感じがしないでもない。映画『氷の微笑』のような、あり得ない出来すぎの展開ではありますが、“愉しませるための仕立て”と解釈しましょう。
急展開を見せつつも全体的には妙に落ち着いた空気のままで粛々と話が進んで行く…というタッチは独特の世界だと感じました。
読後、何かを考えさせる…というような類の小説ではないかも知れませんが、飽きる瞬間がない秀作であるのは確かです。 一読した印象は、近三作（「人間動物園』、『白光』、『流れ星と遊んだころ』）の特徴を足してそのまま三で割ったかんじ。錯綜した人間関係と、登場人物が皆、どれも怪しく見える点はそれぞれの作品に共通している。
 メインの大仕掛けは、ミステリになじみがない読者であれば仰天するはずだが、年季の入ったファン（特に人間動物園を既読していた読者）にはひょっとしたら想定範囲内かも。個人的には、「クールなイケ面」という表現が出てきたのが、切なかった（泣）。
 独創的な誘拐ものを手掛ける作者はこれ以前にも、『過去からの声』、『ぼくを見つけて』（最近も、『小さな異邦人』という同テーマの作品が雑誌に掲載された）などの傑作がある。この本を読み、興味を持たれた方は、ぜひ読んでみることをおすすめする。
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<item rdf:about="http://c-book-006.book-fun.com/detail/14/4101172013.html">
<title>伽倻子のために (新潮文庫 り 1-1)</title>
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<title>無影燈（上）</title>
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<description>上巻では、女性に対してふしだらな直江という男が描かれている反面、医に対する厳しさが見て取れる。 なぜ、死というものに厳しいのかは下巻でわかるのだが・・・渡辺淳一の作品は学生の頃読みあさりました。テレ...</description>
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上巻では、女性に対してふしだらな直江という男が描かれている反面、医に対する厳しさが見て取れる。 なぜ、死というものに厳しいのかは下巻でわかるのだが・・・渡辺淳一の作品は学生の頃読みあさりました。テレビ番組でドラマ化された時思い出して読み直しました。その頃ちょうど医師直江と倫子の関係に自分の体験を重ね合わせていたものです。直江がストイックに自分を追い込んでいく姿がとても悲しく感じました。でもなぜか美しくも感じました。この続きは下巻のレビューで。優秀な医師だが､やる事なす事デタラメ｡そんな気がするのだけど…。 看護婦や院長夫人が､彼に恋愛感情を感じるのは､そんなデタラメの中に潜む､何か『真実』みたいなもの｡実際には大学病院の医師達も勉強しない“医師法”までを自分のものにしている主人公が､デタラメをやっているようで､本当は私たちの気がつかない、上っ面ではないヒューマニティーを教えてくれそうな気がして､下巻まで､一気に読んでしまいました｡
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<title>男と女のいる風景</title>
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<title>これだけ違う男と女 (中公文庫)</title>
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<description>「失楽園」や「愛の流刑地」著者である渡辺淳一が、主に夫婦間の問題を中心とした女性の不満や疑問に「男と女は別の生物と言える程に違うのだから、まずは相手を受け入れて理解しよう」と説いている。 アシスタン...</description>
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<![CDATA[
「失楽園」や「愛の流刑地」著者である渡辺淳一が、主に夫婦間の問題を中心とした女性の不満や疑問に「男と女は別の生物と言える程に違うのだから、まずは相手を受け入れて理解しよう」と説いている。 アシスタントやゲストの女性と渡辺淳一の会話形式で書かれているので活字が苦手な人にも読みやすいと思う。特に浮気や不倫について紳士に掘り下げているので、現在または過去に経験のある方や、不倫したいけど踏み込みきれないと言う方には面白く読めると思う。 逆に、「浮気も不倫もあり得ないし許せない」という方は不愉快になるかもしれない。けれどもそういう人こそが読むべき本でもある。なぜならそう言う人は人への理解が乏しいからである。と、言ってもわかってもらえないだろう。けれども渡辺淳一のアドバイスにはパートナーを上手くコントロールするヒントがある。ただ、同じような本は多々ある。そのどれとも大体の所は変わらない。そして共通して「人は一人だけを一生愛し続けることは難しい」と説いている。
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<item rdf:about="http://c-book-006.book-fun.com/detail/18/4334744648.html">
<title>白光 (光文社文庫)</title>
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<description>素晴らしい本というのは、なんとも形容しがたい引力を本全体
から発しているのかもしれない。この「白光」からも、そんな
引力を感じて思わず手にとってしまった。

ページを捲り、読み進めていくうちに、ます...</description>
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<![CDATA[
素晴らしい本というのは、なんとも形容しがたい引力を本全体
から発しているのかもしれない。この「白光」からも、そんな
引力を感じて思わず手にとってしまった。

ページを捲り、読み進めていくうちに、ますますその引力に
引きずり込まれていくのがわかった。

緻密に計算された、濃密な人間ドラマ。
「家族」という狭い世界の話でありながら、彼らひとりひとり
の心のうちに広がる世界は荒野のように果てしなく広ろがり、
読む者の心をかき乱す。

「トリック」ありきのミステリー・・・というよりも
「トリック」しかない昨今のミステリー小説に辟易していた
自分にとって、小説としての「白光」の密度の高さは新鮮で
あり、感動的だった。

連城三紀彦の小説が生み出す強い引力から、当分抜け出せないないかも。一人の幼い少女を殺した犯人は誰なのか！

最後まで読み進まないと分からない、ミステリー色の強い作品。
事件に関係する人物が、自分の心中を告白していく形式で物語が展開し、
ラストは、もの悲しい感覚が残る。

一人の少女を取り巻く、登場人物の複雑な胸中が交差し、
読み終わっても「本当の犯人は！」と考えてしまう。
読んでみるとその感覚が分かります。



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<item rdf:about="http://c-book-006.book-fun.com/detail/19/4167145200.html">
<title>無影燈（下）</title>
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<description>彼女の健気な恋物語として、私はこの小説をとらえました。最後の場面は、自然と泣いてしまいました。愛する男性・直江が死んでしまったと、理性では理解しても、本能で拒絶する倫子。あの人がいなくなるなんて、そ...</description>
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彼女の健気な恋物語として、私はこの小説をとらえました。最後の場面は、自然と泣いてしまいました。愛する男性・直江が死んでしまったと、理性では理解しても、本能で拒絶する倫子。あの人がいなくなるなんて、そんなことない。直江との心が触れ合った時を思い返しうずくまる倫子。物語は幕・・・倫子はこれからどうするのでしょうか。とても気になります。 主人公の私生活のふしだらさがエスカレートする反面、医療の現場における死にどう直面するかを、読者に問いかけている。 死に対して医師や看護婦はどうあるべきかを問うているとわたしはおもった。最近大切な人を亡くしました。この作品はかなり前に読みました。自分を追い込み、そのなかでしか生きられない直江にその人を重ねます。直江が死を覚悟した姿は悲しく、でも美しくも感じました。医師としての功績、子孫何かをのこすこと、人の一生にはどんな意味があるのか考えてしまいます。亡くした彼も渡辺淳一の作品は学生時代によく読んだとのことで、私が読んでいるのを見て、直江が痛みを紛らすためにかお酒を飲む姿に対して、「酒はかえって痛みが増すんだよな」と言っていたことをつい思い出します。作品の中だけでなく私の中でも、医師直江の存在が亡くなった彼の姿と重なってずっと生き続けている感じがします。しばらくぶりにまた読もうと思います。いやー 切なかったです。頑張っていれば いつかは報われる ものなのですね！女心がどうしてこんなにわかるのでしょうか？著者の やさしさ溢れる小説だと思いました。
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<title>恋文 (新潮文庫)</title>
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<dc:date>2010-05-30T22:55:20+09:00</dc:date>
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<description>タイトルの【恋文】は、
粋で強がりで、どこかにありそうで「きつい」衝撃・・・

【ピエロ】は個人的に絶賛。
男が男に惚れる人生観に相好を崩してしまう。
頼もしさと、浮遊感が夫婦という強い橋の上で行っ...</description>
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タイトルの【恋文】は、
粋で強がりで、どこかにありそうで「きつい」衝撃・・・

【ピエロ】は個人的に絶賛。
男が男に惚れる人生観に相好を崩してしまう。
頼もしさと、浮遊感が夫婦という強い橋の上で行ったり来たり・・・

【私の叔父さん】もいいねえ・・・・
まぶたを閉じれば、背景、描写がしっかりと浮かんで登場人物の表情まで見えてくる。

いつかまた、じっくり読むことになりそうだ。。。。。どこにでも居そうなのに、やたら凄い人がいる。
何が凄いのかとその人の軌跡を考えるが、どれもが普通なことばかりなのに、
一人の人間として考えると、どうしようもなく凄いとしか思えない。

または、表情や仕草の所々にきめ細かさがあり、
あの時のその人の目配せはこうゆうことだったのかと、後になって気づかされる人もいる。


この作品はどれもがそう言った深みを漂わせた物語で、
バラバラの形をしたピースを前に小首を傾げながらも、後になると、その形しかあり得ないと思わせほど、
見事な断片がはめ込まれた一枚の絵を見て、思わず舌を巻いて唸りすらしてしまうのだ。

読み進めるうちに、読み手は何度も騙され、目を見開きながらページを繰る。

ただのトリックだけに終始せず、男と女の心の襞が何度も見え隠れし、
それらが作品の仕掛けを色濃く彩色する様は、何度読んでも飽きないだろう。

表題作の「恋文」が、まさかアレを指しているとは思もしないし、
「私の叔父さん」で出てくる写真に、そんな意味があるとはと感慨もひとしおだ。

直木賞の選評でほぼ全ての銓衡員が、諸手を挙げて受賞に賛成したのは確かだと、
しみじみ思えてしまう作品だった。

五木寛之氏が述べた、
「造花の美が時には現実の花よりリアリティを感じさせることがある」という言葉がそれを表している。普段はあまり恋愛小説は読まないのですが、この作品は正解でした。

5つの短編全てが際立っていて、今でもストーリーが頭に浮かびます。
ただ、登場人物はどちらかというとなよっとしていて
自分勝手な男性が多いので、読み手によってはいらいらするかも
しれませんね・・・。

でも、ちょっとほっとしたいときにゆっくりと読めるいい小説だと思います。
私は個人的には｢私の叔父さん」が切なくて好きです。小説の言葉を借りると、『こんなすごい「短編集」、はじめてみたよ』。

5話からなる短編集で、キーワードは『白い嘘』。

人間は、他人を思いやるが故に嘘をつく。相手やお互いを想うからこそ
生まれる嘘。この種の嘘は、動物にはできない、極めて人間的な、つま
り人情味のある行為だといえるだろう。

全てに白黒をつけ、自分の幸せを追求するのが善だと思っている合理主
義者には、主人公たちはただ未熟だとしか映らないかもしれない。

でも、相手の気持ちを汲み取った上で嘘をつく主人公たちにふれたら、
「切なさ」という言葉の意味が分かるでしょう。ぜひ一読を。時に、人は嘘をつく。その嘘は自分のためだけではない。
相手を思いやる気持ちが嘘をつかせることもある。その
ことが胸にぐっと来る。それぞれの話の中、登場人物の
つく嘘もそれぞれだけれど、そこには一様に切なさが
ただよっている。５編とも心に残る話だったが、愛する
妻に悲しい嘘をついた男の話の「ピエロ」、叔父、姪、
姪の娘の３人の心が織りなす切ない話の「私の叔父さん」が
印象に残る。洗練された、しっとりと味わいのある作品だった。
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